タイ駐在員の家族帯同ガイド|配偶者ビザ(Non-O)の取得と駐在妻の就労
「夫(妻)のタイ赴任が決まった。家族も一緒に行くにはどんな手続きが必要?」
駐在員の家族がタイに滞在するためには、通称「家族ビザ」と呼ばれるNon-Immigrant O(Family)を取得する必要があります。しかし、このビザ取得には日本での入念な書類準備が欠かせません。
この記事では、家族ビザ取得の流れ、戸籍謄本の認証手続き、そして「駐在妻はタイで働けるのか?」という疑問にお答えします。
家族滞在ビザ(Non-O Family)の対象者
このビザを取得できるのは、就労ビザ(Non-B)を持つ駐在員の以下の家族に限られます。
- 法的な配偶者(事実婚、内縁関係は不可)
- 20歳未満の子供(実子または養子)
※ご両親や20歳以上の子供は対象外です。ご両親を呼び寄せる場合は「リタイアメントビザ」や「ロングステイビザ」を別途取得する必要があります。
取得に必要な書類と「認証」の壁
家族ビザ申請で最も重要な書類が「家族関係を証明する書類(戸籍謄本)」です。単に役所で取っただけでは使えません。
手続きのステップ
- 戸籍謄本の取得: 日本の役所で取得(発行から3ヶ月以内)。
- 翻訳: 英語またはタイ語に翻訳する。
- 公証・認証(外務省): 日本の外務省で「公印確認」または「アポスティーユ」の認証を受ける。
- 領事認証(タイ大使館): さらに在京タイ大使館で認証を受ける(※アポスティーユの場合は省略可能なケースもあるが要確認)。
この「認証済み戸籍謄本」は、ビザ申請時だけでなく、タイ入国後のビザ延長申請でも毎回原本の提示を求められることがあります。大切に保管してください。
駐在妻(夫)はタイで働けるか?
「せっかくタイに来たのだから働きたい」と考えるパートナーも多いでしょう。しかし、ビザの種類には注意が必要です。
原則:Non-Oビザだけでは就労禁止
家族ビザ(Non-O)は「家族としての滞在」を目的としており、就労は認められていません。アルバイトであっても不法就労になります。
働くための2つの方法
1. 就労ビザ(Non-B)に切り替える
就職先を見つけ、その会社のスポンサーでNon-Bビザとワークパーミットを取得する最も一般的な方法です。この場合、家族ビザはキャンセルされます。
2. Non-Oビザのままワークパーミットを取得する
実は、Non-O(配偶者)ビザのままでも、ワークパーミットを取得することは法的に可能です。この場合、ビザの切り替え費用がかからないメリットがあります。
ただし、会社側の手続きが通常のNon-Bと少し異なるため、慣れていない会社だと嫌がられることもあります。
リモートワークは?
「日本の仕事をタイからリモートで行う」場合、タイ国内の企業から給与を得ていなければ黙認されているのが現状ですが、法的にはグレーゾーン(厳密にはタイ国内で作業をするならWPが必要という解釈も)です。
最近導入された「LTRビザ(高技能専門職向け)」ではリモートワークが公認されていますが、条件は厳しいです。
まとめ
家族のビザ手続きは、戸籍謄本の認証など日本にいる間にしかできない作業が多いです。
また、お子様がインターナショナルスクールに通う場合、学校によっては「留学ビザ(Non-ED)」への切り替えを推奨されることもあります。学校の担当者ともよく相談して進めましょう。