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タイのSIMカードとeSIM、買う前に知っておくこと

タイでスマホをつなぐ方法は、現地でSIMを買う、日本にいるうちにeSIMを買う、日本の回線をそのまま使う、の3つに分かれます。日数別の料金、パスポート登録の決まり、60日という上限、売り場、残高の確認方法までを公式情報だけで整理しました。

この記事の要点

  • タイの旅行者向けSIMは、容量ではなく日数で値段が決まります。AISの公式表示は1日49バーツ、5日399バーツ、8日499バーツ、15日699バーツ、30日1,199バーツ、60日1,599バーツです。
  • 買うにはパスポートが要ります。NBTCの規定で有効なパスポートによる登録が必要で、1人あたり1ブランドにつき3枚までです。開通させるのは日本ではなく、タイに着いてからにします。
  • 「データ専用」と書かれたSIMは、音声通話の発信ができません。コールセンターと緊急番号にはかけられますが、宿や運転手へかけ直す場面があるなら向きません。
  • 旅行者向けSIMの有効期間は60日を超えません。期限が切れるとチャージしても延長できず、パスポートによる本人確認をやり直すことになります。
  • 日本の回線をそのまま使う手もあります。ahamoは追加料金も申込みも不要で月30GBまでですが、海外で最初に使った日から15日を過ぎると最大128kbpsに落ち、帰国するまで戻りません。

タイに着いてすぐ困るのが、地図と配車アプリが動かないことです。空港の到着ロビーには通信会社のカウンターが並んでいますが、どれを選ぶかを現地で考え始めると、列に並んだまま日数と料金の見当がつかなくなります。このページは、タイで使う回線の選び方を決めるために必要な事実を、通信会社と携帯会社の公式サイトだけを見て整理したものです。どのカウンターが良いかという評価は扱いません。

タイでスマホをつなぐ道は3つ

  • 現地でSIMカードを買う — 空港のカウンター、街なかの店、コンビニで買います。パスポートを見せて登録してから使い始めます。
  • 日本にいるうちにeSIMを買っておく — 端末に差すカードではなく、内蔵された部品へ回線の情報を書き込む方式です。タイの通信会社も公式サイトで旅行者向けのeSIMを売っています。
  • 日本の回線をそのまま海外で使う — いま使っている番号のまま、海外向けの定額サービスを使います。SIMの差し替えも登録もありません。

この3つは、費用も、着いてからの手間も、電話番号が変わるかどうかも違います。順に見ていきます。

何日いるかで値段が決まる

タイの旅行者向けSIMは、容量ではなく日数で値段が決まる作りになっています。「何ギガ買うか」ではなく「何日ぶん買うか」を先に決める、と考えたほうが早いです。以下は2026-08-31に各社の公式ページで確認した内容です。料金は改定されるので、買う前に公式サイトで見直してください。

AISのツーリストSIM

AISは公式サイトで「AIS LUCKY TOURIST SIM」として、日数ごとの料金を出しています。

日数公式表示の料金データ
1日49バーツ1GB・最大10Mbps
5日399バーツ無制限・最大速度
8日499バーツ無制限・最大速度
15日699バーツ無制限・最大速度
30日1,199バーツ無制限・最大速度
60日1,599バーツ無制限・最大速度

1日の49バーツだけは中身が違い、データは1GBで最大10Mbps、通話は全ネットワーク向けに1.07バーツ/分と公式サイトに書かれています。5日以上のものには、AIS網内の通話が無料になること、タイ国内の全ネットワークと00300経由の国際電話に使える100バーツ分のボーナスが付くこと、AIS Super WiFiが無制限で使えること、AISコールセンター(1175)への電話が無料であることが、いずれも同じように載っています。

TrueとdtacのツーリストSIM

Trueとdtacの旅行者向けSIMは、公式の利用規約に「True Corporation Public Company Limitedが提供する」と書かれているとおり、いまは同じ会社のサービスです。案内も1つのページにまとまっています。規約(日本語版があります)に載っているのは次の内容です。

  • Thailand Tourist INFINITE SIM 8日・15日・30日 — 5G/4G/3Gで、使える最大速度のまま容量制限なし。
  • Data-Only Tourist SIM 10日 — データ通信だけのもの。

INFINITE SIMには、公式Wi-Fi(Trueは .@TRUEWIFI.@truemoveH、dtacは @dtac wifi)が無料で使えること、タイ国内の全ネットワークへの国内通話が無料(1回の通話は最大15分まで)であることが規約に明記されています。国際電話は、Trueが00600経由で100バーツ相当ぶん、dtacが00400経由で中国・香港・マカオ・台湾・インド・韓国・ベトナム向けに30分ぶん、無料で使えると書かれています。

料金は、公式ページの商品情報に499〜1,199バーツ(付加価値税込み)の3種類と示されています。ただし同じ公式サイトの中でも、空港カウンター向けの案内では別の金額が並んでいます。売り場ごとに値段が違うということなので、買う場所に出ている表示価格で判断してください

データ専用にすると電話がかけられなくなる

「データ専用」と書かれたSIMは、値段が安いかわりに音声通話が止められています。Trueの規約には、Data-Only Tourist SIMで使えるものとしてデータ通信(3G/4G/5G)・音声通話の着信・SMSとMMSの受信が、使えないものとして音声通話の発信・SMSとMMSの送信・Wi-Fi通話が挙げられています。

ただし発信の禁止には例外があり、コールセンターと緊急番号である1242・1678・191・1669・112へはかけられると書かれています。宿やレストランに電話をかけ直したい、タクシーの運転手と話したい、という場面があるなら、データ専用は向きません。

買うときにパスポートが要る

タイでは、SIMを買っただけでは使えません。Trueの規約には「NBTC(国家放送通信委員会)の規定に従い、有効なパスポートによる登録が必要」で、1人あたり1ブランドにつきSIMカード最大3枚までと書かれています。パスポートは預け入れ荷物ではなく手元に持っておいてください。

登録は5つの手順で終わる

Trueが公式に出している手順は次のとおりです。

  1. Wi-Fiにつないでから、案内のQRコードを読み取る。
  2. SIMのバーコードを読み取るか、SIM番号を入力する。
  3. パスポートを読み取らせ、表示された自分の情報を確認する。
  4. 顔認証を済ませる。
  5. 内容を見直し、利用規約に同意して登録を終える。

同じページには「タイ到着後にSIMを開通させて有効期間を確保してください」という注意も添えられています。日本で買ったカードを日本で開通させると、有効期間が着く前から減っていきます。

60日という上限がある

旅行者向けSIMには期限があります。Trueの規約は「すべてのツーリストSIMは、SIMパッケージに表示されたパッケージ有効期間に従って利用するものとし、有効期間は60日を超えない」と定め、期限が切れたSIMはチャージしても有効期間を延長できないとしています。使い続けるなら、店でパスポートによる本人確認をやり直すか、コールセンター(True 1242/dtac 1678)へ連絡することになります。

AISも同じ規定を別の言い方で出しています。開通日から60日を超えて使いたい外国人旅行者は本人確認をやり直す必要があり、方法はパスポート番号をSMSで4444161へ送り(無料)、返信のリンクで手続きを済ませるか、全国のAIS Shopへ行くかの2つだと書かれています。さらに、登録日から60日以内に開通しなかった番号も、本人確認からやり直しになります。

日数は現地の時計で進みます。出発日と到着日の感覚がずれやすいので、日本とタイの時差もあわせて見ておくと、何日ぶん買えばよいかを間違えにくくなります。

どこで買えるか

Trueは公式サイトの「Where to Buy」で、全国のTrue・dtacサービスセンターに加えて空港の売り場は24時間開いていること、オンラインストアでも買えることを挙げています。コンビニも売り場のひとつで、Trueの公式案内にはセブンイレブンで買えるのはTourist INFINITE SIMの15日と30日と書かれています。

AISは公式の料金ページから「Find AIS Shop」で店舗を探す作りになっています。空港カウンターの場所や営業時間は公式サイトの店舗検索で確認してください。

日本にいるうちに用意するなら

「タイに着く前に済ませておきたい」という場合、道は2つに分かれます。現地の会社の回線を先に買うか、いま使っている日本の回線をそのまま海外で使うかです。

現地の会社のeSIMを先に買う

AISは公式サイトに旅行者向けeSIMの購入ページ(ais.th/esim-traveller/)を持っています。Trueも売り場の案内をTourist eSIMとTourist SIMに分けていて、オンラインストアが購入先として挙げられています。eSIMなら、カードを差し替えずに回線を追加できるので、日本の番号を残したまま現地のデータ通信を足す使い方ができます。

ただしeSIMは端末が対応していないと使えません。Trueの規約は、このサービスが「当社が指定する周波数帯において5G、4G、または3Gに対応する端末でのみ利用可能」と書いています。手持ちの機種が対応しているかは、端末メーカーの公式サイトで型番から確かめてください。

日本の回線をそのまま海外で使う

番号を変えず、登録もせずに済ませたいなら、契約している携帯会社の海外向けサービスを使う手があります。各社の公式サイトに出ている内容は次のとおりです。

会社・サービス公式サイトの表示タイの扱い
ahamo(海外データ通信)追加料金不要。申込みも不要。月間30GBまで対応エリアの一覧にタイが載っている(91の国・地域)
ソフトバンク(海外あんしん定額)24時間データ使い放題980円。「世界対応ケータイ」への加入が必要対象地域の例として「中国、韓国、タイ、台湾、香港など」と明記
au(au海外放題)海外データ容量使い放題800円/日〜。対象料金プランなら毎月15日分無料対象の国・地域は公式サイトで確認

ahamoには日数の縛りがあります。公式サイトは「海外で最初にデータ通信を利用した日(日本時間)を起算日として15日経過後の日本時間0時以降に、海外では通信速度が送受信最大128kbpsとなります」とし、この制限はデータ量を追加購入しても、日本に帰国して通信するまで解除されないと注意しています。2週間を超える滞在では、現地のSIMを併用する前提で考えたほうが安全です。

ソフトバンクの定額には対象外の範囲があり、公式サイトは「海外でご利用の音声通話、SMS及び国際SMSは、海外あんしん定額の対象外です」と書いています。データが定額でも、通話とSMSは別に課金されるということです。

SIMロックがかかっていないか

現地のSIMを差して使うつもりなら、端末に他社の回線を受け付けない設定(SIMロック)が残っていないかを先に確かめます。ソフトバンクは公式サイトで、SIMロック解除の手続きをMy SoftBankまたはソフトバンクショップで行えるとし、事務手数料は無料と案内しています。他社の端末も、契約している会社の公式サイトに同じ案内があります。出国の前日ではなく、余裕のある日に済ませてください。

使い始めてからの操作

残高やデータの残りは、番号を押すだけで確認できます。公式サイトに載っている番号は次のとおりです。

やりたいことAISTrue・dtac
残高の確認*121#*123#
データ残量の確認*121*3#*123#(残高と有効期間)
自分の電話番号*545#*833#
コールセンター1175(通話料無料)True 1242/dtac 1678

チャージは、AISがmyAISアプリ・オンライン・AIS Shop・WeChat Payの4つを挙げています。Trueは、True Shopやセブンイレブンなどの取扱店で20/50/100/300バーツのうち希望額を店員に伝える方法を案内しています。なおTrueの規約では、1枚のSIMカードあたりのプリペイド残高の上限は5,000バーツです。

データを使い切ったときの足し方も公式に出ています。Trueのよくある質問には、追加分が1.5バーツ/MBで課金されること、*900*1756# を押せば3GB・8日間・150バーツ(付加価値税込み)のパッケージを申し込めることが書かれています。

地図と翻訳を出したままテザリングもすると、電池は昼過ぎに尽きます。宿での充電についてはタイのコンセントと電圧にまとめました。

パッケージの外に出たときの料金

買ったパッケージの範囲を超えて使うと、従量課金に切り替わります。Trueが公式に出している料金(いずれも付加価値税は別)は次のとおりです。

使い方料金
国内通話1分あたり5バーツ
国内データ通信1MBあたり2バーツ
国際通話1分あたり1バーツ〜
国内SMS/国際SMSいずれも1通あたり5バーツ
国内MMS1通あたり5バーツ
国際MMS1通あたり9バーツ

国際電話は1分単位で課金され、端数は切り上げになるとTrueは注記しています。AIS側の同じ欄には、国内SMSが3バーツ/通、国際SMSが5バーツ/通、国内MMSが5バーツ/通、国際MMSが15バーツ/通、国内通話が1バーツ/分と出ており、こちらも7%の付加価値税は別と明記されています。

困ったときにかける番号

AISが公式の料金ページに載せている番号をそのまま挙げます。ツーリストポリスが1155、警察が191、救急・救助が1554、消防が199、救急医療が1669、国家災害警報センターが1860です。SIMを買った会社の窓口は、AISが1175、Trueが1242、dtacが1678です。

出発前に決めておくこと

決めるのは3つだけです。何日ぶん買うか通話の発信が要るか現地で買うか日本で用意するか。この3つが決まっていれば、空港のカウンターでも、オンラインの購入画面でも迷いません。パスポートを手元に出しておくのも忘れないでください。

荷物と服の準備はタイでの服装の考え方に、渡航前に見ておく項目の全体は旅の準備の記事一覧にまとめてあります。

出典

このページの内容は 2026-08-31 に確認しました。料金・制度・営業情報は変わることがあります。