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バンコクのBTSとMRT、路線図の見方と乗り方

バンコクのBTS(高架)とMRT(地下鉄・モノレール)は、どの路線がどこまで走り、どこで乗り換えられるのか。切符の種類、運賃、始発と終電までを、鉄道会社と公社の公式情報だけで整理しました。

この記事の要点

  • 路線の色が違うのは、走らせている会社が違うからです。グリーンラインはBTS、ブルーとパープルはBEM、イエローとピンクはそれぞれ別のモノレール会社が運行しています。
  • 切符は路線をまたいで使えるとは限りません。BTSの1日券150バーツが有効なのはグリーンラインだけで、MRTやモノレールには使えません。
  • 1回の運賃は、BTSが17〜47バーツ、MRTが17バーツからです。MRTはブルーラインからパープルラインへ乗り継ぐと72バーツまで上がります。
  • 終電は駅と向きでばらばらです。BTSの運行は5時から翌1時までですが、パープルラインには22時56分が最終の駅もあります。
  • BTSは改札の中にいられるのが300分までで、超えると公表運賃の最高額を科されると公式に書かれています。

バンコクの街なかを走る電車は、高架を走るBTSと、地下鉄とモノレールを含むMRTに分かれます。路線図には色分けされた線が何本も引かれていますが、色が違うのは見た目の都合ではなく、走らせている会社が違うからです。ここが分かると、切符がどこまで使えるのか、どこで改札を出て歩くのかが一度に理解できます。

このページは、どの路線がどこからどこまで走り、どの駅でつながっていて、運賃はいくらで、何時まで動いているのかを、鉄道会社と公社の公式情報だけで整理したものです。運賃と時刻は変わるものなので、いつ時点の値かを本文中に書いています。

色分けされた路線は、走らせている会社が違う

BTS Skytrain の公式説明によると、BTSのスカイトレインは2路線・約68.5km・全60駅で構成されています。この2路線がスクンビット線シーロム線で、路線図では濃い緑と薄い緑で描かれます。BTS公式が1日券の有効範囲を「グリーンラインのみ」と書いているとおり、この2本はまとめてグリーンラインと呼ばれます。

いっぽうMRTの名前で走っているのがブルーラインパープルラインで、BEM(Bangkok Expressway and Metro)という別の会社が運行しています。さらにイエローラインピンクラインは、それぞれ Eastern Bangkok Monorail、Northern Bangkok Monorail という別会社のモノレールです。BTSの公式サイトはゴールドライン・イエローライン・ピンクラインの入口も並べていますが、イエローとピンクの詳細ページは各社の公式サイトへ飛びます。

区間と駅数を一覧で

路線区間規模
スクンビット線(BTS)クーコット(Khu Khot)〜 ケーハ・サムットプラーカーン(Kheha Samutprakan)47駅・約54.25km
シーロム線(BTS)ナショナルスタジアム(National Stadium)〜 バンワー(Bang Wa)14駅・約14km
ブルーライン(MRT)タープラー(BL01)〜 ラックソーン(BL38)38駅
パープルライン(MRT)クローンバーンパイ(PP01)〜 タオプーン(PP16)16駅
イエローライン(モノレール)ラープラオ(Lat Prao)〜 サムローン(Samrong)23駅・30.4km
ピンクライン(モノレール)ケーライ(Kae Rai)〜 ミンブリー(Min Buri)30駅・34.5km

スクンビット線とシーロム線の距離・駅数はBTS公式の「Structure and Stations」、ブルーラインとパープルラインの駅と駅番号はBEM公式の路線図ページ、イエローラインとピンクラインの数字は各運営会社の公式ページの記載です。スクンビット線は北のパトゥムターニー県からバンコクを縦断してサムットプラーカーン県まで走る、市内でいちばん長い路線です。

駅番号を覚えると、路線図が読める

MRTの駅にはBL01〜BL38(ブルーライン)、PP01〜PP16(パープルライン)という番号が振られています。駅名のタイ語表記が読めなくても、この番号さえ控えておけば券売機でも案内板でも迷いません。

ブルーラインの形は少し変わっています。BEM公式の時刻表は、運行の向きを「タープラー → タオプーン → ラックソーン」と「ラックソーン → ホアランポーン → タープラー」の2通りで示し、タープラー駅はホーム1・2とホーム3・4で別々に時刻を載せています。路線が環状につながった形をしているからです。路線図でブルーラインが丸く見えるのはこのためで、行き先によっては反対回りのほうが早いことがあります。

路線図でまず覚えるのは、この乗り換え駅

会社が違う路線どうしは、改札を出て歩いてつなぐのが基本です。BEM公式は各駅の出口ごとに「その出口を出ると何があるか」を公開していて、他社の駅名もそこに書かれています。目印になるのは次のところです。

  • サイアム(Siam) — BTSのスクンビット線とシーロム線をつなぐ駅です。BTS公式は両路線とも「乗り換え駅は1つ(サイアム)」と書いています。BTSの中で線を乗り換えるなら、まずここが基準になります。
  • スクンビット(BL22)とアソーク — MRTスクンビット駅の出口3が、スクンビット通り・アソークのBTS駅・ターミナル21に出ます。BTSとMRTを行き来する人がいちばん多い地点です。
  • シーロム(BL26)とサラデーン — MRTシーロム駅の出口2が、シーロム通り・サラデーン交差点・サラデーンのBTS駅・セントラルシーロムに出ます。出口1はルンピニ公園側です。
  • チャトチャック公園(BL13)とモーチット出口2と出口3モーチットのBTS駅に出ます。出口1はチャトチャックの週末市場です。
  • タオプーン — ブルーライン(BL10)とパープルライン(PP16)の乗り換え駅です。BEMの運賃計算にこの2路線をまたぐ区間を入れると、乗り換え地点としてここが表示されます。

BTSの切符は3種類。1回券は17〜47バーツ

BTS公式の案内では、切符は次のように分かれます(いずれも2026-08-31に確認)。

  • 1回券(Single Journey Card) — 行き先に応じて17バーツから47バーツ。買った日のみ有効で、降りるときに自動改札へ回収されます。券売機(TIM・ITM・TVM)で買えます。
  • 1日券(One-Day Pass)150バーツ。発行または登録した当日に限り乗り放題で、払い戻しはできません。全駅の窓口で買えますが、有効なのはグリーンラインだけと明記されています。MRTやモノレールには使えません。
  • ラビットカード(Rabbit Card) — 繰り返し使うチャージ式のカードです。大人用は身分証の生年月日で23歳以上60歳未満が対象と定められ、全駅の窓口で買えます。学生用はタイ国内などの在学者、シニア用はタイ国籍の60歳以上が対象で、係員から提示を求められることがあります。

あわせて覚えておきたいのが改札内の滞在時間です。BTSはどの券種でも改札内にいられるのは300分(5時間)までで、超えると「公表運賃の最高額」が科されると公式に書かれています。駅ナカで長居する予定があるなら、いったん出たほうが安全です。

MRTの運賃は1駅17バーツから。乗り継ぐと72バーツまで上がる

MRTの切符は1回用のトークン(Single Journey Token)と、チャージして繰り返し使うMRT EMVカードの2本立てです。トークンは入るときに改札の上面へタッチし、出るときに投入口へ落とす方式だと公式が説明しています。

運賃はBEM公式の運賃計算ページで区間ごとに出せます。実際に計算させた結果が次の表で、いずれも「2026年7月3日から、MRTAが定める運賃として有効」と表示されました。

区間大人子ども・高齢者
サムヤーン(BL27)→ ホアランポーン(BL28)/1駅・約2分17バーツ9バーツ
ラックソーン(BL38)→ スクンビット(BL22)/17駅・約33分44バーツ22バーツ
ホアランポーン(BL28)→ クローンバーンパイ(PP01)/29駅・約57分72バーツ36バーツ

割引は学生10%引き、高齢者50%引き、子ども50%引きです。1回用トークンの場合、子どもは0バーツと表示されます。ブルーラインの中だけで移動するなら40バーツ台に収まり、パープルラインまで乗り継ぐと70バーツ前後まで上がる、というのが運賃の大まかな感覚です。自分の区間の正確な額は、出発駅と到着駅を入れれば公式の計算ページがそのまま出してくれます。

始発は5時台、終電は駅と方向でばらばら

BTS公式の時刻表ページは運行時間を5:00〜翌1:00と示し、最終列車について次の2行を掲げています。

  • サイアム発・全駅ゆきの最終が0時02分
  • サイアム発・サムローン/ハーイェークラープラオ/バンワー/ナショナルスタジアムゆきの最終が0時15分

イエローラインとピンクラインの公式時刻表ページも、運行時間を5:00〜翌1:00と表示しています。

MRTは駅ごと・方向ごとの時刻表がBEM公式で公開されています。2026年8月31日時点で表示された例を挙げると、ブルーラインはラックソーン(BL38)の始発が5時30分、ホアランポーン(BL28)の始発が5時53分。終電はスクンビット(BL22)で、片方向が23時42分、もう片方向が23時58分と、向かう先で15分ほど差があります。パープルラインはさらに早く、クローンバーンパイ(PP01)からタオプーン方面の最終は22時56分です。

つまり「MRTの終電は0時ごろ」と一括りにすると乗り遅れます。ブルーラインからパープルラインへ乗り継げる最終は、ホアランポーン発で22時44分と表示されました。郊外へ帰る日は、運賃計算ページから開ける「First - Last Train Timetable」で、自分の駅と行き先方向の行を必ず見てください。改札には5分前までに着くよう公式も案内しています。

運賃の補助は期間を区切って入れ替わる

タイでは鉄道運賃の補助が政策として実施されますが、期間と条件が入れ替わります。過去に告知された内容がそのまま続いているとは限らないので、その時点の公式のお知らせを見るのが確実です。

MRTAの公式サイトに載っているお知らせ(2026年5月28日付)では、MRTの4路線が「ไทยช่วยไทย พลัส 60/40」という枠組みに参加し、「เป๋าตัง(パオタン)」アプリで運賃を支払うと国が60%を負担し、利用者の負担が40%になるとされています。期間は2026年6月1日から9月30日までです。対象者や登録の要件はアプリ側の条件に従うため、自分が使えるかどうかは公式の案内で確認してください。短期の滞在なら、こうした登録制の補助を当てにせず、通常運賃で見積もっておくと予定が崩れません。

「20バーツ均一」は日本のパスポートでは使えません

ニュースで見かける「バンコクの電車が20バーツ均一」は、タイ国籍で13桁の国民識別番号を持つ人が対象の枠組みです。「ทางรัฐ(タンラット)」アプリで権利を登録して使います。日本のパスポートで滞在している人は、基本的に乗れませんので、上の運賃表(BTS 17〜47バーツ、MRT 17バーツから)で見てください。

登録の手順とカードの紐づけはラビットカードの記事にまとめてあります。この件の正本はそちらです。

夜市や週末市場へは、どの出口から出るか

買い物が目的なら、駅名よりも出口番号を控えるほうが早く着きます。BEM公式の出口案内から、確実なものだけを挙げます。

  • チャトチャックの週末市場 — チャトチャック公園駅(BL13)の出口1。同じ駅の出口2・出口3はモーチットのBTS駅につながります。
  • シーロム通り・サラデーン交差点 — シーロム駅(BL26)の出口2。シーロム通り、サラデーン交差点、サラデーンのBTS駅、セントラルシーロムがこの出口です。
  • ルンピニ公園 — 同じシーロム駅(BL26)でも出口1が公園側です。反対の出口に出ると通りを渡り直すことになります。

ひとつ正直に書いておきます。パッポンの夜市については、運営者による公式サイトが見当たらず、場所も営業時間も一次情報で確かめられませんでした。屋台が並ぶ形の市場は、記事によって書かれている時間がばらつきます。このページでは推測で時間を書きません。目的の通りに近い出口を知りたいときは、BEM公式の各駅の出口案内と、BTS公式の駅周辺図(Area Map)で通りの名前を探すのが確実です。夜に出かけるなら、周辺の店舗が自分の公式ページで出している営業時間を見て組み立ててください。

空港とタイ国鉄へのつなぎ目

BTSとMRTだけでは空港にも地方にも行けません。つなぎ目になる駅は次の2つです。

  • ペッチャブリー(BL21)出口1マッカサンのエアポート・レール・リンク駅に出ます。BEM公式はこの駅の連絡交通として「Airport Rail Link」と「S.R.T. Electrified Train」を挙げています。空港からの入り方はエアポート・レール・リンクの記事にまとめています。
  • バーンスー(BL11)出口2がバーンスー鉄道駅、出口3がバーンスー・グランドステーションです。連絡交通として「Commuter Rail」が挙げられています。長距離列車で地方へ向かうときの起点なので、タイ国鉄の記事もあわせて読んでおくと段取りが早くなります。

電車が届かないところは、別の足に切り替える

バンコクの路線網は市街地と郊外の幹線をよく覆っていますが、路線から離れた場所終電のあとの時間帯は電車では埋められません。駅から先の数キロ、あるいは深夜の移動は、タクシーと配車アプリの記事で扱っている手段に切り替えることになります。市内の移動手段をひととおり見渡したいときは、移動に関する記事一覧から入ってください。

公式で確かめるときの入り口

最後に、自分で最新の値を取りにいくときの窓口をまとめます。運賃と時刻はここを見れば必ず現在の値が出ます。

  • BTS — 路線と運賃、駅周辺図、時刻表が公式サイトにまとまっています。1回券・1日券・ラビットカードの条件もそれぞれのページに書かれています。
  • MRTBEM公式の運賃計算ページに出発駅と到着駅を入れると、運賃・乗り換え回数・所要時間・その区間の最終列車まで一度に出ます。同じ画面から始発・終電の一覧表も開けます。
  • 問い合わせ — MRTの案内センターは電話 0-2624-5200、受付は月〜金の7:00〜20:00、土日・祝日は8:00〜17:00とBEM公式が掲示しています。

このページの数字はすべて2026-08-31に各公式サイトで確認したものです。運賃の改定や工事にともなう時刻の変更は予告なく行われます。出発前にもう一度だけ公式で見直してください。

出典

このページの内容は 2026-08-31 に確認しました。料金・制度・営業情報は変わることがあります。