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ヤードムの効果と使い方、どこで買えるか

タイの街で誰もが持っているヤードム。メーカーの公式表示にあたって、何が入っていて何に効くとされているのか、使い方と注意、タイでの値段と売り場、日本のドラッグストアでの扱い、持ち帰るときの数量の決まりまでまとめました。

この記事の要点

  • ヤードムは鼻から吸う「嗅ぐ薬」で、代表的な製品の成分はメントール・ペパーミント油・ユーカリ油です。メーカーは鼻づまり・めまい・立ちくらみ・頭痛を一時的にやわらげると説明していて、風邪やアレルギーを治すとは書いていません。
  • 使い方はふたを回して吸うだけですが、1日に何回まで、1回に何秒までという上限はメーカーの公式ページに書かれていません。香りが弱く感じたら、回数を増やすよりいったん置くほうが理にかないます。
  • ふだん使いの1本は、メーカーの公式ストアでおおむね25バーツから75バーツです。コンビニのオンラインにも並んでいて、薬局に行かないと買えないものではありません。
  • 外用のみで、飲み込まない、目に入れない、子どもの手の届かないところに置く、というのが商品ページの注意書きです。
  • 日本へ持ち帰るときは、外用剤なら標準サイズで1品目24個以内が手続きなしの目安です。買ってきたものを他人へ売ったり譲ったりすることは認められていません。

タイの街を歩いていると、小さな筒を鼻に当てて息を吸い込んでいる人をよく見かけます。ヤードム(ยาดม)です。オフィスの机の上にも、渋滞したバスの中にも、学生のかばんの中にもあります。日本人の旅行者がおみやげにまとめ買いするのも、たいていこれです。

ここでは、ヤードムに何が入っていて、何に効くとメーカーが説明しているのか、どう使うのか、タイでの値段と売り場、そして「日本のマツキヨやウエルシアで買えるのか」「持ち帰るときに数の制限はあるのか」を、メーカーと行政の公式の表示にあたって整理しました。

ヤードムとは何か

ヤードムはタイ語で「ยา(薬)」と「ดม(嗅ぐ)」を合わせた言葉で、そのまま嗅ぐ薬という意味です。リップクリームほどの大きさの筒にしみ込ませた液の香りを、鼻から吸い込んで使います。

タイでいちばん名前が知られているのが Poy-Sian(โป๊ยเซียน/ポイシアン) です。公式サイトは「Beginning with a small tradional herbal shop in Chinatown, Bangkok in 1936.(1936年、バンコクの中華街の小さな漢方の店から始まった)」と書いています。そして「The original 2-in 1 POY-SIAN inhaler became a major success due to its freshening & easy-to-use property.」——吸うだけでなく、中身の液を肌に塗ることもできる「2-in-1」が、この形の原型になったと説明しています。

もうひとつの代表格が Siang Pure(เซียงเพียว/シアンピュア)Peppermint Field で、こちらは Bertram (1958) という会社のブランドです。棚に並んでいる本数でいえば、タイではこの3つの名前をいちばんよく見ます。

何が入っていて、何に効くとされているのか

Bertram の公式オンラインストアにある「Siangpure Inhaler Formula II 2 cc.」の商品ページを見ると、成分欄はごく短く 「Menthol, Peppermint Oil, Eucalyptus Oil」 の3つだけです(2026-08-31 時点)。メントール、ペパーミント油、ユーカリ油。あの独特のスーッとする香りは、この並びで説明がつきます。

効き目については、同社の Siang Pure ブランドページにこう書かれています。「Inhale directly or apply to the temples or under the nose for temporary relief of nasal congestion, dizziness, feelings of faintness, and headaches.」——直接吸うか、こめかみや鼻の下に塗ることで、鼻づまり・めまい・立ちくらみ・頭痛を一時的にやわらげる、という説明です。

ここで見落とせないのが temporary(一時的) という語です。公式の表示にあるのは、あくまで症状をその場でやわらげること。風邪やアレルギーそのものを治すとは書かれていません。鼻づまりや頭痛が何日も続くようなら、ヤードムを増やすのではなく医療機関にかかるほうが筋です。

なお同じ商品ページには「FDA Registration No. : G 424/58 / HB 695-68 A」という登録番号が載っています。タイでは雑貨ではなく、当局に登録された製品として売られているということです。

使い方は「ふたを回して、吸う」だけ

公式の指示は驚くほど短いです。Poy-Sian の公式オンラインストアの使い方欄は一行、「หมุนเปิดฝา เพื่อสูดดม」(ふたを回して開け、吸い込む)。Bertram の Siangpure Inhaler Formula II の商品ページも 「Apply or inhale when symptoms occur」(症状が出たときに塗るか吸う)とあるだけです。

裏を返すと、1日に何回まで、1回に何秒までといった上限はどちらの公式ページにも書かれていません。書かれていないことを「いくら使ってもいい」と読むのは違います。香りが弱く感じるようになったら、それは中身が減ったサインでもあり、鼻が慣れたサインでもあります。頻度を上げるより、いったん置くほうが理にかないます。

吸うだけでなく、塗れるタイプもある

Poy-Sian が言う「2-in-1」や Siangpure Formula II のように、筒の中の液をこめかみや鼻の下に塗れるものがあります。Bertram の公式ストアには、先端がボール状になった塗るタイプ「Siangpure Liquid Inhalant Eucalyptus Scent (Ball Tip) 5 cc.」も並んでいます(55バーツ、2026-08-31 時点)。肌に付けるかどうかで、選ぶものが変わります。

使うときに気をつけること

Siangpure Inhaler Formula II の商品ページに書かれている注意書きは、次の3点です。

  • For external use only.(外用のみ)
  • Do not ingest and avoid contact with eyes.(飲み込まない。目に入れない)
  • Keep out of reach of children.(子どもの手の届かないところに置く)

塗るタイプはとくに、指に付いたまま目をこすらないよう気をつけてください。子どもがあめと間違えて口に入れないよう、かばんの中に転がしておかないことも大事です。肌に付けて赤くなるようなら、その製品は体に合っていません。

タイではいくらで、どこで売っているか

メーカー公式ストアの値段

Bertram (1958) の公式オンラインストアに載っているヤードムの値段は次のとおりです(2026-08-31 時点)。

商品名容量価格
Peppermint Field Inhaler2 cc25バーツ
Peppermint Field Inhaler Orange Oil2 cc25バーツ
Peppermint Field Black Inhaler2 cc29バーツ
Siangpure Liquid Inhalant Eucalyptus Scent (Ball Tip)5 cc55バーツ
Siangpure Inhaler Formula II2 cc75バーツ

ふだん使いの小さな1本は、おおむね25バーツから75バーツの範囲だと考えておけば見当がつきます。いっぽう Poy-Sian の公式オンラインストアには、限定デザインの「มาร์คทู(マーク2)」8ミリリットル入りが390バーツで載っています(2026-08-31 時点)。同じブランド名でも、コンビニで見かける1本とはまったく別の品です。値札だけを見て驚かないでください。

コンビニのオンラインにも並んでいる

セブン-イレブン タイの公式オンライン(All Online)で「ยาดม」を検索すると、Dumble Inhaler の6本パックが150バーツ、ハーブ入りの6本パック(6柄)が210バーツといった商品が出てきます(2026-08-31 時点)。ヤードムは薬局に行かないと買えないものではない、というのがタイでの位置づけです。

物価の感覚をつかんでおくと、まとめ買いのときに損得を判断しやすくなります。タイの物価の目安もあわせてどうぞ。

タイの「ドンキホーテ」は DON DON DONKI

「タイ ドンキホーテ」「ドンキホーテ タイ 店舗」で探している人が多いのですが、タイにある店の名前は DON DON DONKI です。公式サイトの店舗情報に載っているのは、2026-08-31 時点で次の8店舗です。

店舗場所営業時間
DON DON DONKI Thonglorバンコク・ワッタナー区/スクンビット63(エカマイ)24時間
DON DON DONKI Thaniya Plazaバンコク・バンラック区/シーロム通り タニヤプラザ 1〜2階24時間
DON DON DONKI MBK Centerバンコク・パトゥムワン区/パヤータイ通り MBKセンター 2階24時間
DON DON DONKI Seacon Bangkaeバンコク・パーシーチャルーン区/ペッチャカセーム通り シーコンバンケー 1階9:00〜24:00
DON DON DONKI Seacon Squareバンコク・プラウェート区/シーナカリン通り シーコンスクエア B1〜B2階9:00〜21:00
DON DON DONKI Fashion Islandバンコク・カンナヤーオ区/ラームインラー通り ファッションアイランド 3階10:00〜21:00
DON DON DONKI Central Westgateノンタブリー県バンヤイ郡/セントラル・ウエストゲート OG階10:00〜22:00
DON DON DONKI J-PARK Srirachaチョンブリー県シーラーチャー郡/Jパーク8:00〜23:00

24時間営業はトンロー、タニヤプラザ、MBKセンターの3店です。深夜に思い立って買い物に行けるのはこの3店だけ、ということになります。営業時間は変わることがあるので、出かける前に公式サイトで確かめてください。

日本の店がタイでどう並んでいるかは、バンコクにある日本の店のほうで扱っています。

日本のマツキヨやウエルシアで買えるのか

「ヤードム マツキヨ」「ヤードム ウエルシア」は、この話題でいちばんよく調べられている組み合わせです。ただ、日本のドラッグストアの棚に並ぶかどうかは、チェーンや店舗、時期によって変わる種類の話です。ここで「売っています」「売っていません」と言い切っても、あなたの近所の店の棚とは一致しません。確実なのは、各社の公式サイトの商品検索と店舗検索で、そのとき扱いがあるかを直接確かめることです。

あわせて押さえておきたいのが、厚生労働省の「医薬品等の個人輸入について」に書かれた次の一文です。「輸入した医薬品等を、ほかの人へ売ったり、譲ったりすることは認められません。ほかの人の分をまとめて輸入することも認められていません」。タイで買ってきたものを日本で売る、という形は成り立ちません。フリマアプリなどで見かけても、そこは近づかないほうが無難です。

マツモトキヨシはタイにも店がある

意外と知られていませんが、マツキヨココカラ&カンパニーの公式サイトのグループ会社一覧には、「セントラル&マツモトキヨシリミテッド(タイ王国)Central & Matsumoto Kiyoshi Limited」が載っています。事業内容は「ドラッグストア事業の開発・運営」で、所在地はノンタブリーのセントラルプラザ・チェーンワッタナです。タイ語の公式サイト(matsumotokiyoshi.co.th)には店舗検索もあり、スキンケア・ヘアケア・ボディケア・オーラルケア・医薬品や健康食品といったカテゴリーが並んでいます。旅行中に日本のドラッグストアの感覚で買い物をしたいときの手がかりになります。

いっぽう、ウエルシアホールディングスの公式サイトのグループ企業概要に並んでいるのは、2026-08-31 時点では国内の会社だけです。タイでの店舗展開は、公式サイトの一覧からは確認できません。

日本へ持ち帰るときの数量の決まり

「安いから会社の分もまとめて」と考えたときに、知らずに越えてしまうのがここです。厚生労働省は、個人が自分で使うために輸入する医薬品について、次の数量までなら手続きなしで持ち込めるという目安を示しています。

  • 外用剤(毒薬・劇薬・処方箋薬を除く)……標準サイズで1品目24個以内
  • それ以外の医薬品(同)……用法用量からみて2か月分以内

そのうえで、先に引いたとおり他人へ売ったり譲ったりすることは認められていません。「同僚に配るつもりで50本」は、この決まりの外側にあります。自分で使う範囲におさめるのが原則です。

ヤードムがどの区分に当たるかは製品によって違いますし、最終的な判断は税関が行います。数十本という単位になりそうなら、少なめにしておくのが安全です。

タイで体を整えるための、ほかの手

ヤードムは、眠気や鼻づまりをその場でやりすごすための道具です。体そのものの疲れや不調は、それでは片づきません。汗をかいて切り替えたいならバンコクのサウナ、こりや張りをほぐしたいならバンコクでマッサージを受ける、歯が痛むならバンコクで歯医者にかかるを読んでください。

どの店に行くかまで決めたいときは、バンコクの店を口コミ評価で見るのほうに実際の評価がまとまっています。体まわりの記事は体を整える・治す(記事の一覧)からたどれます。

出典

このページの内容は 2026-08-31 に確認しました。料金・制度・営業情報は変わることがあります。