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タイのビザ、自分で出すか代行に頼むか — 手数料と日数で決める

タイのビザの手数料(在東京タイ王国大使館の円建て表)、電子ビザの審査日数と支払い方法、DTVの要件と2026年8月31日の書類変更、90日報告・再入国許可・延長・オーバーステイの金額を、公式の公表資料から並べました。代行に頼むかを金額と手間で比べるための記事です。

この記事の要点

  • 日本で申請する場合の手数料は在東京タイ王国大使館が円建てで公表しています。観光シングル5,500円、ノンイミグラント シングル11,000円・マルチプル26,000円、DTV 52,000円、LTR 260,000円(2024年6月27日以降)。就労のBや留学のEDは表では「Non-Immigrant」として一括です。
  • 電子ビザの審査は15営業日以内、支払いはVISAとMasterCardだけ、返金は一切ありません。2025年1月1日から対面申請は受け付けていません。パスポート残存は渡航日から6か月超が要ります。
  • マルチプルを取ると、タイ国内での延長も再入国許可も申請できません。長く住むならシングルを取って国内で延長する、というのが公式の建て付けです。ここは後から取り返せません。
  • 着いたあとにも金額が要ります。90日報告は遅れると2,000バーツ、再入国許可はシングル1,000バーツ・マルチプル3,800バーツ、滞在の延長は1,900バーツ、オーバーステイは1日500バーツで上限20,000バーツです。
  • DTVは有効5年・1回の滞在180日・国内で1回延長可・審査約4週間・銀行残高500,000バーツ。2026年8月31日から、永住資格の証明(日本国籍ならマイナンバーカードの写し)と発行3か月以内の無犯罪証明書が要るようになりました。
  • 就労するにはビザとは別に就労許可が要ります。手数料は期間により750〜3,000バーツ、有効期間は最長2年、審査は15営業日以内。転職で勤務先を書き換えるのは300バーツです。

タイのビザを取るとき、「代行に頼むべきか、自分で出すべきか」で迷います。判断するには、自分で出したときに何にいくらかかり、何日かかるかが要ります。ここでは公式に公表されている金額と日数を並べ、そのうえで代行に頼むかを決める材料にします。どの業者も勧めません。

ビザの手数料(在東京タイ王国大使館・円建て)

日本で申請する場合の手数料は、在東京タイ王国大使館が円建てで公表しています。2024年6月27日以降の額です。

ビザ手数料
トランジットシングル/ダブル4,500 円/9,000 円
観光シングル5,500 円
観光マルチプル26,000 円
DTVマルチプル(5年)52,000 円
ノンイミグラントシングル11,000 円
ノンイミグラントマルチプル26,000 円
ノンイミグラント O-Aロングステイ1年26,000 円
ノンイミグラント O-Xロングステイ10年52,000 円
スマートビザ1年/2年/3年/4年52,000/104,000/156,000/208,000 円
LTRマルチプル(10年)260,000 円

この表の見出しは公式にこう書かれています。

Visa Fees — From 27 June 2024 onwards

就労の B、家族帯同などの O、留学の ED は、この表では「Non-Immigrant」として一括で示されており、種別ごとの行はありません。シングル 11,000円・マルチプル 26,000円が当たります。

タイ国内やバーツ建てで比べたい場合、外務省はトランジット 800バーツ、観光 1,000バーツ、ノンイミグラントはシングル 2,000バーツ・マルチプル 5,000バーツと公表しています。ただしそのページの更新日は 2022年11月30日で、DTV の記載がありません。円建ての表のほうが新しいものです。

電子ビザは、自分で出す前提の仕組みです

2025年1月1日から、対面での申請は受け付けていません。公式にこう書かれています。

Starting January 1, 2025 visa applications will only be accepted through the e-Visa system. In-person applications will no longer be accepted.

申請は6段階です——アカウントを作る、申請書を埋める、書類を上げる、手数料を払う、審査を待つ、承認がメールで届く。アカウントの有効化メールは30分以内に届く、と手引きに書かれています。

項目公式に書かれている内容
審査の日数15営業日以内(土日祝を除く。事案によりそれ以上)
支払い電子決済のみ。VISA と MasterCard だけ
返金一切なし(non-refundable)
いつ申請するか渡航の約1か月前を推奨。ただしシングルは3か月より前に出さない(ビザの有効期間が3か月のため)
パスポート残存渡航日から6か月超

シングルとマルチプルは、あとから効いてきます

ここは代行に頼んでも自分で出しても同じで、選び方を間違えると後から取り返せません。公式の対比はこうです。

シングルマルチプル
滞在できる期間90日1回あたり90日以内
入国できる回数1回無制限
タイ国内での延長申請できる申請できない
再入国許可申請できる申請できない

逐語では次のとおりです。

Single Entry - Period of Stay : 90 Days / Allowed Entry : 1 Time / Stay Permit : Applicable (Can Apply) / Re-entry Permit : Applicable (Can Apply)
Multiple Entries - Period of Stay (Per each entry) : within 90 Days / Allowed Entry : Unlimited / Stay Permit : Inapplicable (Cannot Apply) / Re-entry Permit : Inapplicable (Cannot Apply)

長く住むつもりなら、マルチプルより「シングルを取って国内で延長する」のが公式の建て付けです。何度も出入りするだけならマルチプルが向きます。ここを取り違えると、タイに着いてから延長できずに困ります。

申請先は住んでいる場所で決まります——東京の大使館が関東・東北・中部・北海道、大阪の総領事館が関西・四国、福岡の総領事館が九州・中国・沖縄です。

DTV(Destination Thailand Visa)

リモートワークで長く滞在したい人の選択肢です。外務省の案内から。

項目内容
ビザの有効期間5年
1回の滞在最長180日。タイ国内の入管で1回だけ延長できる
審査4週間(不備があればそれ以上)
手数料(日本で申請)52,000 円
資力銀行残高 500,000 バーツ以上(直近3か月)
対象①ワーケーション(デジタルノマド・リモートワーカー・外国人タレント・フリーランサー)②タイのソフトパワー関連(ムエタイ、タイ料理研修、医療目的など)③DTV 保持者の配偶者と20歳未満の子

2026年8月31日 0時(タイ時間)から、必要書類が変わりました。在東京タイ王国大使館の告知から。

  • 差し替え——「現在地を示す書類」→「永住資格の証明」。日本国籍の方はマイナンバーカードのコピー、日本国籍でない方は「永住者」の在留カードのコピー。
  • 追加——犯罪経歴証明書(無犯罪証明書)。日本の警察が発行したもので、発行から3か月以内

2026年8月31日より前に申請して支払いが済んでいるものは、旧要件で処理されます。

もう1つ、見落としやすい条件があります。財務証明や在職証明などで、日本とタイ以外の国の会社や機関が発行した書類を使う場合は、英訳したうえで発行国の外務省または大使館・領事館の認証が要ります。大使館は「認証のない書類では受付できません」と書いています。

着いたあとに、必ず出てくる手続き

ビザを取って終わりではありません。ここが代行費用と比べる対象になります。

90日報告

一時滞在の許可で90日を超えて滞在する人は、90日ごとに居住地を届け出ます(入管法 B.E. 2522)。

項目内容
届出の期間期日の15日前から、期日の7日後まで
郵送期日の15日前までに発送(タイ郵便のみ)。返信用封筒に35バーツの切手。返送まで約30日
オンライン15日前から申請可。結果は3日以内にメール。パスポートを新しくした場合は使えない
遅れた・出していない本人が出頭して 2,000 バーツ
未届で逮捕された場合4,000 バーツ以上。加えて是正まで1日につき200バーツを超えない額
出国したとき再入国の日から日数が数え直しになる

公式は「90日報告はビザの延長ではない」と明記しています。別の手続きです。

再入国許可(Re-entry Permit)と延長

手続き手数料
再入国許可 シングル1,000 バーツ
再入国許可 マルチプル3,800 バーツ
滞在の延長1,900 バーツ
Endorsement1,900 バーツ
居住許可7,600 バーツ/人
LTR ビザ50,000 バーツ
スマートビザ10,000 バーツ/許可年数1年あたり

再入国許可を取らずに出国すると、滞在の許可は終了したものとみなされます。入管の逐語は次のとおりです。

An alien who is permitted to stay in the Kingdom temporarily, if traveling out of the Kingdom without making Re-entry, it will be considered that the permission to stay in the Kingdom is terminated.

入管の窓口のほか、出国当日に空港の出国審査でも申請できます。手数料はいかなる場合も返金されません。

オーバーステイ

状況結果
過料1日 500 バーツ、上限 20,000 バーツ(40日以上で上限に達する)。出国前に支払う
自主的に出頭:90日超再入国禁止 1年(出国日から)
同:1年超/3年超/5年超3年/5年/10年
逮捕・訴追:1年未満再入国禁止 5年
同:1年超再入国禁止 10年

根拠は内務省令 1/2558 です。金額は2つの公的機関(サムットプラーカーン入管と在ワシントンDCタイ王国大使館)が同じ数字を示しています。

就労するなら、ビザとは別に就労許可が要ります

ビザは「入って滞在してよい」という許可で、働くことの許可ではありません。就労許可は労働省の雇用局が出します。

項目金額・期間
申請の提出100 バーツ
就労許可 3か月以内750 バーツ
3か月超6か月以内1,500 バーツ
6か月超1年以内3,000 バーツ
再交付500 バーツ
記載事項の変更300 バーツ(転職で勤務先を書き換えるときに効きます
有効期間交付日から2年を超えない
審査15営業日以内

働く場合の詳しい条件(会社側の資本金、タイ人との人数比、国籍別の最低給与)は「タイで転職するとき」にまとめました。

自分で出すか、代行に頼むか

ここまでの数字を並べると、比べる対象がはっきりします。自分で出す場合にかかるのは、ビザの手数料そのものと、書類を揃える手間と、15営業日の待ち時間です。代行の見積もりが、その手間に見合うかどうかを見てください。

頼むと決めたときに、先に確かめておくとよいことです。

  • どこまでやるのか。書類を揃えるところまでか、システムへの入力までか、公館とのやり取りまでか。
  • 料金の内訳。ビザの手数料と代行の手数料は別です。却下されたときの扱いも先に決めておきます(ビザの手数料は返りません)。
  • 提出前に自分で書類を見られるか。公式はこう書いています——添付書類が偽造または不正と判明した場合、申請は直ちに却下され、申請者と旅行代理店が要注意先として登録されうる。「航空券とホテルはこちらで用意します」と言われたときは、実在の予約かどうかを確かめてください。結果は申請者に返ってきます。
  • 代理人が出す場合の扱い。公式は代理人による提出を認めたうえで、こう書いています——the Embassy will not be responsible for any incomplete applications submitted via the e-visa system(不備のある申請について公館は責任を負わない)。
  • 連絡の記録が残る形か。口頭の約束は後から確かめられません。

迷ったときの相談先として、在東京タイ王国大使館ビザ課の電話(月〜金 15:30〜17:30)が案内されています。

この記事で確かめられなかったこと

  • Non-Immigrant の B・O・ED それぞれの手数料。公式の表が「Non-Immigrant」で一括しており、種別ごとの行がありません。
  • ビザ種別ごとの必要書類の一覧。電子ビザのシステム内にありますが、画面を開かないと読めない作りで、外からは取れませんでした。
  • DTV のバーツ建ての手数料。管轄によらない公式の記述を見つけられませんでした。
  • 滞在の延長を「いつまでに」出すか。入管の公式ページに期限の明記がありません。
  • 90日報告が無料であること。手数料の表に項目が無いだけで、「無料」と書いた記述は見つかりませんでした。

制度は変わります。この記事の日付より後に手続きをするときは、必ず出典のページで最新を確かめてください。実際、DTV の必要書類は2026年8月31日に変わっています。

出典

このページの内容は 2026-09-06 に確認しました。料金・制度・営業情報は変わることがあります。