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タイでアクセサリーを買う前に知っておくこと

タイの金は純度96.5%が基準で、値段は協会が毎日発表します。色石の見方、政府が運営する鑑別ラボの料金、付加価値税の還付、持ち帰りで引っかかるものまで、公式情報だけで整理しました。

この記事の要点

  • タイの金製品は純度96.5%が基準で、値段は重さ×その日の相場+加工賃で決まります。相場はタイ金取引業協会が毎日、何度も発表しているので、店へ行く前に自分で計算して確かめられます。
  • 装飾金には加工賃が乗り、協会は金1バーツ(重さ)あたり最低500バーツを目安として示しています。買った店へ売り戻すときは、その日の地金の買取価格から5%が差し引かれます。
  • 値札は、重さ・金の割合・加工賃・品目の4つが書かれているかを見ます。書かれていない店や口頭でしか言わない店は、その時点でおかしいと分かります。
  • 買ったものは、政府の研究所GITに持ち込んで自分で調べてもらえます。簡易鑑別は半貴石300バーツ、貴石500バーツからで、受付はシーロム通りのITFタワー4階、月〜金の8時30分から16時30分です。
  • ルビーとサファイアは色と透明度の処理を受けているのがふつうで、政府の制度は処理の説明を書面でもらうようすすめています。仏像や骨董は持ち出しに許可が要ることがあり、珊瑚や象牙のものは日本への持ち込みが規制されます。

場所

GIT(タイ国立宝石装身具研究所)宝石鑑別ラボ/シーロム通りITFタワー4階

สถาบันวิจัยและพัฒนาอัญมณีและเครื่องประดับแห่งชาติ(อาคารไอทีเอฟ) / The Gem and Jewelry Institute of Thailand (GIT), ITF Tower, Silom Road

140, 140/1-3, 140/5 ITF Tower Building, 4th Floor, Silom Road, Suriyawong, Bangrak, Bangkok 10500

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Google マップで開く(緯度 13.7268295 / 経度 100.5282179)

タイでアクセサリーを買うとき、いちばん困るのは「この値段が高いのか安いのか分からない」ことです。ところがタイは、宝石と貴金属について公的な仕組みが厚い国です。金は業界団体が毎日値段を発表し、宝石は商務大臣の監督下にある研究所が鑑別し、店には政府と組んだ認証の仕組みがあります。このページは、その仕組みと数字を公式情報だけで整理した「知るための」記事です。どの店が良いかという評価は扱いません。

金・色石・銀では、値段の決まり方が違います

ひとくちにアクセサリーといっても、タイでは中身によって値段の決まり方がまるで違います。買う前に、自分が買おうとしているものがどれなのかをはっきりさせておくと、店で聞くべきことが変わります。

  • 金(ทองรูปพรรณ) — 重さ×その日の相場+加工賃。相場は公表されているので、計算で確かめられます。
  • 色石・宝石 — 石ごとに違います。同じ重さでも色・透明度・カットで値段が変わるため、相場表のようなものはありません。
  • 銀(シルバー) — 重さと純度が土台ですが、デザインと手間の比重が大きくなります。
  • 土産物のアクセサリー — 貝や珊瑚、お守りを使ったものは、持ち帰りの規制のほうが問題になることがあります。

BWC(あとで説明するタイ政府の認証制度)の公式説明も、金・銀・プラチナの値段は「重さと原料の純度、それに職人の手間とデザインで決まる」と書いています。逆にいえば、重さと純度を確かめないと何も判断できません。

金は純度96.5%が基準です

タイの金製品の標準は96.5%です。タイ金取引業協会は、よくある質問のなかで「どの店で買っても同じ規格、すなわち96.5%である」と説明しています。日本でなじみのある18金(75%)や24金(99.99%)とは別の基準なので、そのつもりで見てください。協会が公表する日々の価格表には、地金96.5%のほかに、装飾用の99.99%・96.5%・90%・80%・50%・40%という区分が並びます。

値段は毎日、何度も変わります

金の値段はタイ金取引業協会が決めて発表します。協会の説明では、その日の最初の発表はおよそ9時20分から9時40分で、世界の金相場とバーツの為替が動くたびに何度でも変わり、時刻は決まっていません。1日1回で終わる日もあれば、何十回も更新される日もあります。

下は、2026-09-01に協会サイトで見えていた直近の発表(その日の29回目、17時14分)の値です。単位は「1バーツ(重さの単位)あたりのバーツ(通貨)」です。

種類区分公表価格
地金 96.5%売値69,850.00
地金 96.5%買取69,650.00
装飾用 96.5%売値70,650.00
装飾用 96.5%課税標準68,250.32

この値は発表のたびに動きます。店に行く前に協会の公式サイトで最新の発表を見てください。協会は電話の自動応答(0-2020-9000 の1番)でも価格を案内していると説明しています。

加工賃が上乗せされます

装飾用の金には「ค่ากำเหน็จ(カー・カムネット)」と呼ばれる加工賃が乗ります。協会の説明では、これは細工の手間だけでなく、店の家賃・人件費・光熱費・利益までを含んだものです。

協会は金1バーツ(重さ)あたり最低500バーツを推奨として示しています。ただし強制ではなく、これより高くても安くても構わないとしています。協会が挙げている例は次のとおりです。

  • 重さ1バーツの装飾金 … 加工賃500バーツ(柄によってはこれより高い)
  • 重さ2バーツの装飾金 … 加工賃1,000バーツ
  • 重さ25サタン、50サタンの装飾金 … いずれも加工賃500バーツ

地金には加工賃がありません。協会は「投資が目的なら地金、身につけながら貯めたいなら装飾金」とし、地金は売値と買値の差が1バーツあたり100バーツで加工賃がかからないと説明しています。なお小売の金店は地金をヤワラートやバーンモーの卸元から仕入れているため、輸送費や危険負担を上乗せするのがふつうで、その額は通常1バーツあたり50〜100バーツ、遠方の店では200バーツになることもある、というのも協会の説明です。

売り戻すと5%引かれます

装飾金を店に売り戻すときの計算方法は決まっています。協会は「消費者保護委員会事務局(สคบ.)の告示による基準では、店が装飾金を買い戻すとき、その日に協会が発表した地金の買取価格から5%を差し引く」と説明しています。協会サイトの注記はさらに、差し引けるのは5%を超えない範囲であること、そしてこの基準が買った店と同じ店で売る場合にだけあてはまることを明記しています。買い戻し価格はすべての金店の店頭に掲示することになっている、とも書かれています。

つまり装飾金は、買った時点で加工賃と5%のぶんだけ差が生まれます。旅行中の記念に買うのは自由ですが、値上がりを当て込んで買うものではありません。

トレイに貼られた札を見ます

金店は表示ラベルに関する法律で規制されており、協会の説明では、店はトレイごとに札を付け、そこに重さ・金の割合・加工賃・品目をはっきり書くことになっています。値札を見て、この4つが書かれているかを確かめてください。書かれていない、あるいは口頭でしか言わない店は、その時点でおかしいと分かります。

色石と宝石は、見方を先に覚えます

タイは世界有数の色石の集散地です。BWCの公式説明は、とくにルビー・サファイア・エメラルドを挙げ、加熱による色と透明度の改善技術とカットの技術でタイが知られていると書いています。裏を返せば、「処理されているのがふつう」という前提で見る必要があります。

4Cとカラット

BWCは、まず4C、すなわち色(Color)・透明度(Clarity)・カット(Cut)・重さ(Carat)の基礎を持ってから買うようにと書いています。重さの単位は、1カラットが0.2グラム、1カラットは100サタン(200ミリグラム)です。同じカラット数の石でも、色・透明度・カットで値段はまったく違うので、10倍のルーペで見せてもらうように、とも書かれています。

硬い石と柔らかい石

BWCは色石を2つに分けています。硬い石(พลอยเนื้อแข็ง)はダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドなど。柔らかい石(พลอยเนื้ออ่อน)はトルマリン、ペリドット、タンザナイト、ガーネット、オパール、スピネル、ジルコン、アクアマリン、真珠などです。一般に柔らかい石のほうが、商業的な価値も硬さも耐久性も低い、というのが公式の説明です。毎日つけるものを選ぶなら、この区別は効いてきます。

加熱や処理は伝えてもらえます

BWCは、ルビーとサファイアはふつう色と透明度の改善処理を受けており、その処理について客は説明を受けるべきで、書面での確認を求めるようにと明記しています。処理石の呼び方はCIBJO(世界宝石連盟)の規定に沿う、とも書かれています。天然のままの色のルビー・サファイアは、加熱や他の処理を経たものより価値が高いというのも公式の説明です。

エメラルドについては逆向きの注意が書かれています。天然のエメラルドは肉眼で見える内包物があるのが当たり前で、業界でも受け入れられている。だから内包物もひび割れもまったく無いエメラルドは、合成石か模造石を疑うべきだ、という趣旨です。

にせものと合成石

BWCは、合成石や模造石は工場で作れるので希少ではなく、見た目が同じ天然石より安い、と説明しています。そのうえでダイヤモンドの模造品として、キュービックジルコニア、合成モアッサナイト、合成ルチル、チタン酸ストロンチウム、無色トパーズ、無色サファイアなどを挙げ、ガラスに傷が付くかどうかで見分ける方法は役に立たないと書いています。模造品の多くもガラスに傷を付けられるからです。ルビーやサファイアについては、別の赤い石・青い石をルビーやサファイアと思い込んで買わないように、と注意しています。

真珠は評価の軸が別です。BWCは、淡水と海水に分かれ、海水のアコヤ・南洋・黒蝶(タヒチ)が知られていること、海水真珠のほうが高いこと、そしてもっとも大事なのは照り(Luster)であることを挙げています。直径8〜9ミリを超えると価格が大きく上がる、丸くて対称なものがいちばん高い、といった説明もあります。

買うときにタイ政府がすすめている手順

BWCの公式ページは「買うときの心得」を7つ挙げています。要約ではなく、書かれていることをそのまま並べます。

  1. 見知らぬ人や、会ったばかりの人に連れられて店に行かないこと。店がその人に払う紹介料のぶん、あなたの支払いが高くなります。
  2. 店は慎重に選ぶこと。宝石の専門家がいるかを確かめる。JFCやBWCの加盟店から選ぶ方法もある。
  3. 買う前に値段を比べること。比べるときは同じ条件のもの同士で比べる。
  4. 店員に知識があるか、良い点と悪い点の両方を話す気があるかを見ること。
  5. 急がないこと。店員に急かされて買わないこと。
  6. 領収書と、鑑別書・保証書をもらい、店を出る前に内容が正しいかを確かめること。
  7. 最後に、いちばん良い助言は「好きなものを買う」こと。転売や投資のために宝石やアクセサリーを買わないこと。できないとは言わないが、保証はない。満足のために買うのであって、値上がりを狙って買うものではない。

1番目は、いわゆる「親切な現地の人に連れて行かれた店」の話です。タイ政府の側がわざわざ書いているということは、それだけ起きているということでもあります。

BWCのマークは何を意味するのか

BWC(ซื้อด้วยความมั่นใจ/Buy With Confidence)は、GIT(タイの国立宝石装身具研究所)が、観光・スポーツ省(観光局とタイ国政府観光庁)、消費者保護委員会事務局、観光警察本部と組んで実施している制度です。GITが出す品質鑑別書を通して、タイで宝石やアクセサリーを買う人に安心してもらうことを目的としており、バンコク・チャンタブリー・主要な観光都市を重点地域としています。

公式に示されている使い方はこうです。

  1. 店頭にBWCのマークがあるかを、毎回見る。
  2. 店頭のBWCステッカーのQRコードを読み、その店と制度の内容を確かめる。
  3. 商品に付いたBWCタグを探す。
  4. タグのQRコードを読んで石の内容を見て、店にGITの鑑別書の原本を見せてもらう
  5. そのうえで買うかどうかを決める。

マークが無い店で買ってはいけない、という制度ではありません。ただ、マークがある店では「原本を見せてください」と言いやすくなります。

もめたときの連絡先

BWCの公式ページは、加盟店との間で争いになった場合の相談先として、消費者保護委員会事務局(สคบ.)の1166と、国内商業局の1569を挙げています。消費者保護委員会事務局の公式サイトも、苦情受付とコールセンターの番号として1166を出しており、LINEの窓口(@ocpbconnect)も案内しています。旅行者のトラブル相談は観光警察の1155で、タイ観光警察の公式サイトが「สายด่วน 1155」として掲げています。

買ったあとで、自分で調べてもらえます

GIT(สถาบันวิจัยและพัฒนาอัญมณีและเครื่องประดับแห่งชาติ)は、公的機関設立法にもとづく公的機関で、公式サイトによると設立の勅令は官報に公示され、商務大臣の監督下にあります。ここの鑑別ラボは一般の持ち込みも受け付けています。買ったものが説明どおりかを、売った店とは別のところで確かめられるということです。

宝石鑑別ラボはISO/IEC 17025の認定を受けており、CIBJO(世界宝石連盟)に認められ、LMHC(ラボマニュアル調和委員会)の一員でもある、と公式サイトは説明しています。場所はシーロム通りのITFタワー4階、受付は月曜から金曜の8時30分から16時30分で、土日・祝日と研究所が定める休日は休みです。

宝石の鑑別にかかるお金

公式の料金表から主なものを抜きます。いずれも7%の付加価値税は別で、料金表は予告なく変わることがあると注記されています。

内容条件料金(バーツ)
ダイヤモンドのグレーディング1.00カラット未満1,300/石
ダイヤモンドのグレーディング1.00〜5.00カラット1,500/石
ルビー・サファイア・エメラルドの鑑別3.00カラット未満1,600/石
ルビー・サファイア・エメラルドの鑑別3.00〜6.99カラット2,500/石
ルビー・サファイア・エメラルドの鑑別7.00カラット以上3,700/石
産地の判定上記に追加+1,500/石
その他の色石・翡翠の鑑別大きさで2段階1,600/石 または 2,500/石
真珠の鑑別(1粒)直径12ミリ以下/超1,600/粒 または 2,500/粒
真珠の鑑別(連)16インチ以下5,000/連 または 8,000/連
アクセサリーとしての鑑別石1個、地金はXRF3,000/点
簡易鑑別(半貴石)処理の判定なし/あり300/石 または 750/石
簡易鑑別(貴石)処理の判定なし/あり500/石 または 750/石
簡易鑑別(ダイヤモンド)天然か合成かの判定500/石

目を引くのは簡易鑑別(Mini Report)です。半貴石なら300バーツ、貴石でも500バーツから見てもらえます。買った石が本当にその石なのかだけを知りたい場合は、これで足ります。

金属のほうを調べてもらう

GITには貴金属の検査ラボもあります。公式サイトによると、金・プラチナ・銀などの品質検査とホールマーク(品位認証の刻印)を2003年5月から行っており、こちらもISO/IEC 17025の認定を受けています。検査の方法も公式ページに書かれています。金は溶かして測るファイアアッセイ、銀は電位差滴定、ニッケル・鉛・カドミウムといった有害な合金成分はICP-OES、壊さずに測るならXRF、地金や仏像のように大きいものの中身が均一かを見る超音波検査、という具合です。ラボの目的は、公式の説明では消費者を守り、不正を防ぎ、公正な競争を促すことで、消費者保護委員会事務局の任務を支える位置づけになっています。

鑑別書が本物かを照会する

GITの公式サイトには、鑑別書の番号(GIT No.)を入れて、その鑑別書が実際に発行されたものかを確かめるページがあります。ページの注記によると、これは発行の事実を確かめるための予備的な情報で、対象は2014年7月1日以降に持ち込まれたもの、システム更新の関係で2024年より前に発行された鑑別書は表示が不完全なことがある、と書かれています。完全な内容が要るときはGITに直接問い合わせるように、とも案内されています。

宝石と貴金属の店が集まっている場所

BWCの公式ページは、タイの宝石・装身具の商業地区を地区ごとに挙げています。もともとタイの宝石取引はチャンタブリー、カーンチャナブリー、バンコクを中心に始まり、前の2つが採掘と研磨の土地、バンコクが取引と製造の中心だった、というのが公式の説明です。

地区中心になるもの行き方(公式の案内)
シーロム・スラウォン(バンコク)ダイヤモンドと装身具。小売のほか輸出業者も多いスラウォン側はBTSサラデーン駅、シーロム側はBTSチョンノンシー駅
マヘーサック(バンコク)色石。輸出と卸の中心BTSスラサック駅から徒歩10分
ヤワラート(バンコク)金。チャイナタウンの通り沿いに金店が並ぶMRTフアランポーン駅から車で約10分(渋滞していなければ)
チャルーンクルン(バンコク)銀。卸の店と小売の店の両方があるBTSサパーンタークシン駅
チャンタブリー研磨済みの色石。タイ最大の取引市場シーチャン通りとクラチャーン小路。金・土・日の10時から15時
カーンチャナブリー色石。クウェー川沿い、ムアン郡とボープローイ郡
ターク(メーソート)色石。プラサートウィティ通りに200軒以上

チャンタブリーの市場は週末しか開きません。行くなら曜日を外さないでください。市場そのものの歩き方はバンコクの市場とナイトマーケット、行く前に知っておくことにまとめています。

付加価値税の還付を受けるなら

タイで買ったものは、条件を満たせば7%の付加価値税の還付を受けられます。歳入局の公式ページが挙げている条件は次のとおりです。

  • 「VAT REFUND FOR TOURISTS」の表示がある店で買うこと。
  • 買った日から60日以内に、本人が国外へ持ち出すこと。
  • 1店1日あたり2,000バーツ以上(税込)買うこと。
  • 買った日にパスポートを見せて、還付申請書(P.P.10)と税額票の原本を店に出してもらうこと。
  • 買い物の合計が20,000バーツ以上なら、チェックイン前に税関職員へ品物・P.P.10・税額票の原本を見せること。
  • 還付は出国日に、国際空港の還付カウンターで請求する(書類を郵送する方法もある)。請求は渡航ごと。

アクセサリーを買う人がとくに気をつけるのは、次の1点です。歳入局は宝飾品・金製の装身具・時計・眼鏡・ペン・携帯電話・ノートパソコン・タブレット・ハンドバッグ・財布・ベルト(スーツケースは除く)を「高額品」として名指しし、1点40,000バーツ以上のもの、および1点100,000バーツ以上の機内持ち込み品については、出国審査を通ったあとの還付事務所でもう一度、手荷物として現物を見せることを求めています。預け入れ荷物に入れてしまうと、この段階で見せられません。

還付が下りない理由

歳入局は、還付が認められない場合も一覧にしています。アクセサリーで起きやすいものを挙げます。

  • 買った日から60日を超えて持ち出した(買った日を1日目と数えます)。
  • 合計20,000バーツ以上なのに、税関職員に品物を見せなかった。
  • 高額品なのに、歳入局の職員に見せなかった。
  • 1店1日あたりの合計が2,000バーツに満たなかった。
  • P.P.10が買った日に発行されていなかった。
  • 税額票の氏名やパスポート番号が請求者本人のものでなかった。
  • タイの居住者、外交旅券の所持者、勤務中の航空会社乗務員である。
  • 国際空港から出国しなかった。

持ち帰るときに引っかかるもの

タイから出せないもの・許可が要るもの

タイ関税局は、輸出入に許可が必要な品目の例として仏像・美術品・骨董を挙げ、許可を出す官庁を文化省芸術局としています。仏像や古い意匠のお守りをペンダントとして買うことは珍しくありませんが、持ち出しには手続きが要る場合があるということです。芸術局の輸出許可システムは、対象を「許可を得れば出せるもの」「出せないもの」「許可が要らないもの」の3つに分けて示しています。申請の窓口は国立博物館事務所(バンコク)で、受付時間は8時30分から16時30分、電話は 085 516 4408 と 0 2164 2501(内線1011)、チエンマイ国立博物館は 0 5322 1308 と案内されています。自分が買ったものが対象かどうかは、買う前に店で聞き、必要なら芸術局に確かめてください。

関税局は禁止品として、麻薬、わいせつ物、商標を偽った品物、偽の紙幣・硬貨、保護動物およびワシントン条約の対象となる野生動植物も挙げています。

日本に入れるときの免税の枠

日本の税関は、海外旅行者の免税範囲を品目ごとに定めています。アクセサリーは「その他の品目」に入り、海外市価の合計額で20万円までが免税です。税関の説明を要点だけ書き出します。

  • 合計額が20万円を超える場合は、20万円以内におさまる品物が免税になり、残りに課税されます。どれを免税にするかは、旅行者に有利になるように税関が選びます。
  • 1個で20万円を超える品物は、全額が課税対象になります。税関は「25万円のバッグは25万円の全額について課税される」という例を挙げています。指輪や時計でも同じ考え方です。
  • 1品目ごとの海外市価の合計額が1万円以下のものは、原則として免税です。
  • 携帯品と別送品の両方がある場合は合算します(別送品は帰国後6か月以内に輸入するものに限ります)。
  • 「海外市価」とは外国での通常の小売購入価格で、円換算は定められた公示レートによります。

タイで買った領収書は、この金額を示す資料になります。捨てないでください。

ワシントン条約にかかるアクセサリー

日本の税関はワシントン条約の解説ページで、規制の対象は生きた動植物だけでなく毛皮・皮革製品・漢方薬も含むと説明し、日本への持ち込みが規制されているものの代表例を表で挙げています。アクセサリーの欄には附属書Iのものとしてトラやヒョウの爪、サイの角が、はく製・標本の欄にはシャコ貝・石サンゴ・角サンゴが、別の欄に象牙製品(インドゾウ・アフリカゾウ)が並びます。

附属書の意味は税関の説明どおりです。附属書Iは商業目的の国際取引が禁止。附属書IIは商業取引はできますが、輸出国政府の管理当局が発行する輸出許可書が必要。附属書IIIは輸出許可書または原産地証明書が必要です。日本側の管理当局は経済産業省で、詳しい問い合わせ先も税関のページに書かれています。

珊瑚や貝殻を使ったアクセサリーは観光地でよく売られています。買う前に、その素材が何なのかを店に確かめてください。分からないまま買って空港で止められると、そこで手放すことになります。

金属アレルギーが心配なとき

安いアクセサリーで肌が荒れる人は、ニッケルの溶出量が問題になります。GITの貴金属ラボは、この溶出量を測る試験をしています。公式ページによると、人工の汗の液に1週間つけてからICP-OESで測り、体に通す部分(ピアスなど)は0.35マイクログラム毎平方センチメートル毎週未満、肌に触れる部分は0.88マイクログラム毎平方センチメートル毎週未満であれば「適合(Compliant)」、それ以上なら「不適合(Noncompliant)」と報告する、と書かれています。

店頭で確かめる手立てはないので、肌が弱い人は素材が明記されたものを選ぶか、気に入ったものを買ってから検査に出す、という順番になります。銀そのものにも注意点があります。BWCは、塩素の入った水に銀のアクセサリーをつけて入らないことを明記しています。

買ったあとの手入れ

BWCの公式ページには手入れの目安が並んでいます。旅行者にも当てはまるものを挙げます。

  • 重い作業をするときは指輪を外します。ダイヤモンドでも強くぶつければ欠けたり割れたりします。
  • ヘアスプレー、化粧品、ローション、香水は先に使い、あとからアクセサリーを着けます。逆にすると曇ります。
  • 銀は乾いた場所で、空気に触れないように、できれば変色防止の布袋か柔らかい布に包んで保管します。
  • 真珠は年に1回ほど店で糸を見てもらい、必要なら通し直します。通し直すときは1粒ごとに結び目を入れてもらいます。糸が切れても散らばりません。
  • 真珠・珊瑚・オパール・ターコイズ・マラカイトのような多孔質の石は、油・薬品・汚れた水から離し、柔らかい布を湿らせて軽く拭きます。
  • タンザナイト、オパール、エメラルド、真珠・珊瑚・琥珀などの有機質の宝石、ターコイズ、ラピス、マラカイト、内包物の多い石には超音波洗浄機を使いません
  • オパール、真珠、珊瑚、琥珀、ターコイズは熱と急な温度変化に弱いので、直射日光の下や、暑い車の中に置きません。

お金と買い物の準備

金店や宝石店は現金決済が中心です。両替のしかたと相場の見方はバンコクで円をバーツに両替するにまとめています。アクセサリー以外の土産物を探しているなら、タイのバッグブランドの話はナラヤのバッグをバンコクで買うに、日本の品を現地で買う話はバンコクで日本のものを買う(ドンキ・紀伊國屋)にあります。買い物とお金まわりの記事は買い物とお金の記事一覧から辿れます。

出典

このページの内容は 2026-09-01 に確認しました。料金・制度・営業情報は変わることがあります。